真言宗の全般的な葬儀の過程はふつうのものとそれほど変わりません。これに個性的な作法が少しプラスされるスタイルとなります。枕経につきましては、般若理趣経それから、真言や陀羅尼などが読まれることになります。
納棺の時には土砂加持と言って真言を108回唱え洗い清められた土砂を遺体に掛けることを行うことになります。このことより、仏力で浄土へと生まれ変わることが可能とされています。こうした土砂に関しましては、墓に対しても掛けられます。
また、通夜式においては理趣経や慈悲の呪それから、光明真言が読まれることになります。行儀作法としてはまず第一に三密加持によって清め仏を葬儀場へと呼ぶことからスタートします。入堂後、塗香、さらに三密観や護身法そして加持香水の法が施され、そのあと三礼や表白そして、神分や声明を実施されます。
このような動作によりまして仏を葬儀場へと迎え、褒めたたえます。それに加えて剃髪や授戒を行って、表白や神分、引導という形で、メインといえる部分に入ります。それから各印明もしくは開眼また、授与が行われることになります。そのうえで導師最極秘印が組まれると故人が安全に浄土へ向かい、出棺となります。